大森家に富士を訪ねて

自然と人の味な関係に感動する。

自然と人の味な関係に感動する。

山梨の富士の裾野で広大な柚子農園を1人で経営している大森さん、おん歳87歳を訪ねた。

朝と夜の富士、毎秒刻々と変化する富士を肩越しに感じながら、そこで生きるとは、どんな心を育むのだろう。
大森さんに、さあ楽しんでと農園に促される。

そこは太陽の光で輝く柚子がたわわに実り、思わず大きな深呼吸をしてしまう。
こんな贅沢味わっていいの? 嬉しい!

そして広い軒下での細やかなもてなし、そこには柿と沢庵とお茶が用意されていた。
沢庵になってこの大きさだとどれ程の大根だったのか。
ひと口食べてその美味しさに、感動。

沢庵の作り方のお話でもして頂けるのか、と思っていたら、大根を育てる土の造り方からだった。
この広大に広がる柚子の木々もこの様に大切に育てられている顔をしている。
お土産用の柚子を購入、その柚子と共に葉も一緒に差し上げたらいいよ、と枝を数本戴いた。

柚子農園、作業場、広々とした心地良い軒下、これらの隅々まで大森さんの生き方が反映されている。そして感動を分かち合いたいという思いがひしひしと伝わってくる。きっとここは訪れる人々の心を豊かにする魔法の地に違いない。
また是非ここを訪ねたい、大森さんとお会いしたい、という思いで帰途に着いた。

安達みゆき
2018年転居とともに、地域密着型生活を始める。欲しい人材はそこに、そして誰かの欲しい人材でありたいと、日々を楽しんでいる。