2024年12月特集号

I love OKINAWA「この海は誰のもの~沖縄うらそえ西海岸物語」

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「この海は誰のもの~沖縄うらそえ西海岸物語」

岩崎 りり子

沖縄では旧暦の3月3日に「浜下り」女性の健康を祈願する行事があります。
浜辺へ行き手足を海水に浸して身を清め穢れを落とすといわれています。
私が子供の頃は、那覇の近くの海でも「イノーの海」(沖縄の方言でサンゴ礁に囲まれた海)が広がっており、三月菓子(サンガチガーシ)やご馳走を詰めた重箱を持って家族や親戚も一緒に浜辺でのピクニック。
子供たちは、岩場のあちこちでヒトデやナマコ、ウニやカニ、鮮やかな色の熱帯魚等を見つけて遊びまわり、大人たちは、思い思いに談笑したりアオサを採ったりと「イノーの海」で1日遊んだことを覚えています。

しかし、復帰後の開発により残念ながら自然の海岸線は無くなり現在では、浦添の海に3kmに続くイノーしか残されていないそうです。
先頃、ジャーナリストでアナウンサーだった友人から後輩の平良いずみ監督の「この海は誰のもの~沖縄うらそえ西海岸物語」の動画が届きました。
是非皆様と共有したいと「誌上年末パーティ」に参加致しました。
浦添西海岸の那覇軍港移設に反対する「美ら海を未来に残したいうちなーんちゅの会」が企画し、元沖縄テレビディレクターの平良いずみさんが監督を務めた短編ドキュメンタリー「この海は誰のもの~沖縄うらそえ西海岸物語」
海と共に生きる人々の声を通して軍港移設問題を描いた18分間の作品。
いずみさんは、「ニュースでは、伝えきれない県民の思いを映像化することにより沖縄の今を好きになって欲しい」、「埋め立て計画について考えるきっかけにしてほしい」と話しています。

●平良 いずみさん プロフィール(ウィキペディアより)
1977年生まれ、元沖縄テレビ制作局報道部部長でアナウンサー
報道キャスターとして制作した2018年「菜の花の沖縄日記」は、第38回地方時代映像賞でグランプリ、日本民間放送連盟賞のテレビ報道番組部門で優秀賞など数々の賞を受賞