2024月11月号

ウチの主食。朝はパン、昼は麺おむすび、夕餉にはアルコール。

ウチの主食。朝はパン、昼は麺おむすび、夕餉にはアルコール。

主食の摂り方。
このお題を頂いた時には、まいった!という感じがしました。
我が家の主食の摂り方は異色だと思います。

朝食は以前に書きましたが、参宮橋駅前のタルイベーカリーの自家製酵母を使ったハードトーストを、主人用と自分用の厚さに切り、冷凍にしておきます。

昼食はそれぞれ予定が立たないこともあり、個人管理です。
主人は、夜の接待を殆どしない人なので、昼の会食が多いようです。
私は、残り物と麺やおむすびなどで簡単に済ませます。

夕食は主食に変わって、エネルギー源はアルコールになります。
ジンで始まり、刺身と野菜料理で日本酒、肉または魚と野菜でメインではワインを飲みます。
この時に、バゲットとドライフルーツとナッツが入っているスティック上のパンを食べます。

日本酒はもう30年近く新潟から取り寄せている〝菅名岳“です。
すっきりとした味で、魚の味を邪魔しません。
新潟にある菅名岳の湧き出る水を、寒九の日にみんなで汲みに行き、新酒を仕込むイベントも行なっています。
ワインは主人が担当で、ネットで注文してくれています。
といった感じの主食の摂り方が続いています。
だだし、今の時期は新米をいただくので、夕食にパンの代わりにいただきます。

主食の本来の役割は、エネルギー源としてだけでなく、たんぱく質を確保することにあります。
日本人は、米を主食にし魚介類・大豆製品からたんぱく質を摂取してきました。
植物性のたんぱく質は、必須アミノ酸の構成が悪く、体内で効率よく使うことができません。
植物性たんぱく質の中でも大豆のたんぱく質は質が良く、米のアミノ酸との相性が良かったために、体内で効率よく使うことができるようになりました。
これが日本型食生活の原点です。

大豆を原料とした様々な加工品が生まれ、おかずや調味料として活用してきました。
ですから、大豆製品を多く利用する日本では、大豆ミートなどを無理して食べなくても、大豆製品を活用すればいいのです。
一方欧米ではアミノ酸の構成が米より劣る小麦を主食にしていたため、卵・乳製品・魚介類などで、たんぱく質を補う必要がありました。
これが、日本型と欧米型の食生活に差ができた原点です。

最近、たんぱく質の重要性が指摘されていますが、都会で暮らしている人の多くは動物性のたんぱく質の摂取が多く、植物性が少ないおかず喰いのパターンが多いと思います。
我が家もどちらかと言えばそうです。
一日のたんぱく質の必要量は、50~60gです。
動物性と植物性の比率は1:1です。
肉や魚100gには15~20gぐらいのたんぱく質を含んでいるものが多いので、一日100~150gの肉や魚を摂ればいいことになります。
卵や乳製品を多くとる方は、肉や魚を少し控え目になさるといいでしょう。

本題の我が家の主食に戻ります。
米料理のレパートリーが増えないのは、主人が味のついている炊き込みご飯が好きでないことと、丼ものなどご飯に汁がかかるのも嫌いなことが原因です。
私も汁がかかっているご飯は嫌いで、鰻も蒲焼と白いご飯で食べたい方です。
例外は志垣さんが作ってくださる具沢山のお稲荷さんです。
お米と具のバランスが絶妙で、素材一つ一つの味が楽しめます。手間を惜しまず作ってくださるからのおいしさですね。

今月はそれとは正反対の手間のかからない炊き込みご飯をご紹介します。
にんじんを皮付きのまま炊き込むご飯です。
油揚げ、ちりめんじゃこ、干し貝柱などと組み合わせるとさらに美味しくなります。
上品に仕上げたい時には、人参の皮を剥いて下さい。

竹内 冨貴子
ダイエットクリエイターとして、健康管理ができる食生活、特に野菜摂取の啓蒙をすすめている。
近著に『腎臓病の食品選び早わかり』『 野菜のとり方はやわかり』『栄養アップ!カロリーアップ!の料理アレンジ早わかり』など。
*写真は、仁くすのきさんのメーク講座でモデルをした時のものです。