2024年9月号

秋口への愛、胃にも夜空にも。

秋口への愛、胃にも夜空にも。

来ました、長月。長月って、夜長月でしょ?
残暑とはいえ、夕暮れが早まって夜明けは遅くなったし、夜長も近い9月です。
去年夏を先取りするように咲き急いだ朝顔でしたが、今年はつい先だってやっと小さな花をつけました。
その儚げなブルーは、秋の気配を待って咲いたのでしょうか。

さて、なんたって、愛は胃を通る!
冷たいもので夏バテ気味の胃袋の気力回復が、最優先の課題です。
竹内冨貴子さんの朝スープもいいなあと思いつつ、思いつくのは蒸し器15分の中華まん。
紅茶や中国茶をたっぷり淹れて、ほかほか豊かな弾力に食いつく朝ごはん。
これ、すっかり秋口の習慣になっています。
食べ方は、ぐうたらな夏スタイルを引きずりますが、なんたって寄り目になるくらい顔を寄せて香りを嗅ぎながら目覚めていく快感があります。
秋来たる!
あっちこっちの中華まんを買い集めて冷凍庫を夢見心地にするのも、秋口散歩のついでです。

月半ばには十五夜、その後お彼岸。
ススキの横に、何でもかんでも真ん丸にしたいつものメニューで遊ぶ十五夜の宵。
あんこ大好きを堪能するおはぎの三日間。

それに、9月は八ヶ岳を訪ねて、早くも軒に薪が積まれた高原の暮らしを見せていただきます。2泊3日。
中央本線に乗るんだ!
学生たちの合宿といえば信州だった頃の青春を振り返させる特急あずさ。
だいたい乗り物好きだから、電車、バス、飛行機は何時間でも嬉しいのだけど、車窓が後ろに飛ぶのを追える電車は一番いい。
走るほどに変わっていく土の色、畑に立つ看板広告を眺めながら、行く先の味を想像する嬉しさをじんわり楽しめるのよね。

八ヶ岳はもう秋冬の羽織ものが必要とか!
極暑烈暑から一足飛びの涼感をどうやって味わおうかしらん?!
もしかしたら、満天の天の川に出会えるかもしれない。
天の川の下は、早くに逝った友人たちがさんざめいて、思い出がザザッと落ちてくる美しさにまみれる場所。
十五夜の前に、そんな夜空を期待して、9月開始!

気温も気候も不安定です。
くれぐれもお身体お大事に。志垣拝。

志垣豊子
50代で50カラット会議、60代でドリカム60、70代からはtry70。
歳を取るという初めても、同じ土俵にいるもの同士、体験や知恵知識を出し合うと、大抵のことは大笑いした挙句、そりゃいい!という落とし所が見つかる体験がありました。
try70.netがそんな場になりますように。